こだわり

ダブルムーンではベジタブルタンニンの革を採用しております。
動物の皮は、製品として使用するためには防腐処理が必要です。この防腐処理を、なめし加工を行います。このなめし加工を終えると、皮(スキン)から革(レザー)になります。

加工には大きく2種類の方法があります。天然の樹木のエキスや渋を用いる「タンニンなめし」と塩化クロムと呼ばれる化学薬品を用いる「クロームなめし」と呼ばれるものです。

2つの違いは、「タンニンなめし」は、使うほどに飴色に変化する、硬い、水に弱い、燃やして廃棄可能という特徴があり、反対にクロームなめしは、変色しない、やわらかい、水に比較的強い、燃やすと有毒ガスを発生するので、燃やして廃棄することはできない。

タンニンなめしは植物タンニンに漬け込むため、通常1ヶ月程度製作に時間を要するのに対し、クロームなめしは2週間程度で製作できます。そのため、現在では効率面でクロームなめしが利用されることが多くなっております。

ダブルムーンでは、永く使って欲しい=経年変化を楽しんでもらいたいので、タンニンなめしを採用しています。
しかも、タンニンなめしの中でも特に強度を求め、ブライドルレザーや多脂革(タシガワ)を採用しています。これらは一定の張と強靭な強度を持っており、末永く使うというダブルムーンのコンセプトにマッチしているためです。

ブライドルレザーはもともと、イギリスで馬具に用いていた強靭な革です。多脂革はタンニンなめし後、さらに動物性の脂を塗りこむことで、タンニンなめしにもかかわらず、一定のやわらかさとタンニンなめし特有の丈夫さを兼ね備えた革です。

手縫い

ダブルムーンでは、すべての工程を手縫いで行うことにこだわっています。

手縫いの理由は2つあります。

1、ステッチが美しい
ダブルムーンでは、ステッチもデザインの一部と位置づけ、美しいステッチを心がけています。ミシンで縫うと整然と一定間隔でミシン目がつくため、デザイン性というよりも、接着の意味あいが強くなります。
一方手縫いの場合は、糸が太いということもあるのですが、一目一目のステッチがはっきり目立ち、しかも革の厚さによって縫う力加減も調整できるため、目にも美しいステッチを作成することが可能です。
飽きのこない革小物のためには、ステッチも重要なファクターと考え、手縫いにこだわり続けています。
2、修理が容易、一部が切れてもほつれてこない
手縫いの場合は、1本の糸の両端に針をつけ、あらかじめ空けておいた縫い目に2本の糸を8の字に交差させて縫い合わせます。このため、万一糸が切れても、ほつれが広がることもありません。
この時点でご連絡いただけましたら、すぐさま修理してご返却いたします。

デザイン

丈夫なつくり、特にコバの処理を丁寧に製作しています。
コバはあらかじめ皮包丁やヤスリで、丸みを出します。その後染料を塗りこみ、更にきれいなウエス(布)でびかぴかに磨きます。その後、電気ゴテを利用し、蜜蝋を塗りこみ強度を上げます。
これらを何度も繰り返し、コバがツルツルになるまで磨き上げているため、コバに強度があります。

機能性

小銭入れも入れたオールインワンタイプと、スリムさを追求した小銭入れが別の財布があります。丈夫さをそこなわない収納力を実現する財布を心がけております。