革職人の手記

ガルーシャ(エイ革)再び

星野です。
前回に引き続き、ガルーシャ(エイ革)を扱っています。


今回は、WL字ファスナー長財布です。
定番の栃木レザーにガルーシャ(エイ革)をインレイ(革をくりぬいて、別の素材をはめ込んでに装飾すること)しています。
インレイをきれいに見せるには、内側の革と外側の革の厚みを合わせてることが大切です。
エイ革は、薄いので、くりぬいた穴より一回り小さいヌメ革を貼り合わせています。
一回り小さくするのは・・・。
こんな感じで、少し段差をつけたいから。
こうすることで、自然な盛り上がりができます。
エイ革の特徴であるスターマーク(中央の白い斑点です)がしっかり目立ち、ワインレッドの栃木レザーと赤のエイ革がマッチしています。
前回の書きましたが、エイ革はメンテナンスいらずで、100年持つともいわれる非常に丈夫な革です。
また、ビーズのような斑点や、中央のスターマークなど、他の革にはない、独特の特徴を数多く持ちます。
牛革と合わせると一味違った落ち着いた雰囲気にもなります。
オーダーいただいた商品ですが、今後展開してもよいかもと思える革です。
(ま、、加工が大変なのですけどね)
あ。。。
内装はこんな感じです。

WL字ファスナーという、名の通り2つファスナーが付いており、それぞれ中央に小銭入れ、左右に札入、壁面に8つのカードポケットが付いています。
つまり、財布を2つくっつけたような形状です。それでも、厚みは普通の財布より少し厚いだけの2.8㎝ほど。
使い勝手の良い形です。
オーダー主様のご希望でD間を取り付けています。
こんな感じで、今回は、定番の形(WL字ファスナー長財布)に革を変更し、D間を取り付けるというカスタムを行わせていただきました。

カスタムオーダーすると他の方が持っていない、自分自身のオリジナルの財布を持つことができます。
カスタムオーダーはメールなどで受け付けているほか、催事など直接革を触ってオーダーすることもできます。

次回の催事は、9月14.15.16日の3日間、大阪南港ATCホールで大阪アートアンド手作りバザールに出店します。

ぜひお越しください。

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●大阪アートアンド手作りバザール
期間)9/14(土)~9/16(月祝) 10:00~17:00
場所)大阪南港・ATCホール(大阪市住之江区南港北2-1-10)
ブース)こー14
http://www.tv-osaka.co.jp/event/makingbazaar/

また、水や汗にも強く(エイですからね・・)、汚れの付きにくいのでメンテナンスいらずで非常に使いやすい財布です。
牛革の経年変化も美しいですが、神秘的な雰囲気を持つガルーシャも捨てがたいですね。

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