革職人の手記

長財布のこだわりポイント

DOUBLEMOON星野です。
久しぶりの更新です。
9月14日~3日間、イベント出店した後、納期の迫っているオーダー品に追われ、すっかり更新がおろそかになりました。
今回は長財布の紹介です。
長財布は、21のパーツからできているのですが、パーツによって一部厚みを変更する必要があります。
こんな風に、1枚のパーツでも一部を薄くしています。こうすることで使い勝手が飛躍的に上がります。
ちなみにこのパーツは、カードポケットです。
後ろに何となく写っている機械で薄くしています。
これらを縫い合わせ・・
完成です。(間の写真撮り忘れです・・。)
表は柿渋染の革です。
内装はいつもの通り札入が2つにマチ付きの小銭入れ。それからカードポケットが12か所です。
こだわりポイントとして、コバ処理の話を少し。
コバの処理はいろいろな方法がありますが、私はコバを削り、染料で染めています。
正面から見ると少しコバの黒い部分が見えるのがわかりますか??
この位見える感じが好みです。バランスよく見えます。
コバは丸くなるように仕上げています。3つの利点があるためです。
1つ目は手触り。角がないことで、手で触ったときのツルツルした感じの触り心地がとても良いです。
2つ目は見た目。丸く仕上げることで光が反射しやすくなり、光沢が出て見た目にも美しくなります。
3つ目は強度。角があるとモノにぶつかったとき、傷付きやすくなります。丸く仕上げることで角を減らし傷つきにくくなります。
とこんな感じです。そのため、コバには非常に時間をかけています。
こんな細かいところも財布や革製品選びの時に見ると面白いかもしれませんね。
次回のイベントは、10月29日(水)~11月4日(月)の6日間、三田阪急になります。
このイベントではいつもと少し趣向を変えたオーダー受注会を開く予定です。詳細は後日あげさせていただきますね。
楽しみにお待ちください。

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