革職人の手記

ラウンドファスナー長財布の細かいコダワリ

Doublemoon星野です。

前回に引き続き、ラウンドファスナー長財布です。

内装まで完成していたので、外側と本体の側面。

2つ同時に作っていましたが、ここから作りがちがうので1つずつ。

まずはブライドルレザー製。

いつものカタチですが革とステッチを変更しています。

とにかく厚ブライドルレザーを、というリクエストにお答えして仕入れてきました。

ブライドルレザー、ベンズ(牛の尻側の革)5mm程度あります。

さすがにこのまま財布にはできないので、半分くらいまで漉いて使います。

いつも使うブライドルレザーはショルダー(肩)部分ですが、今回はベンズ。

ベンズは革のなかでも繊維がものすごく詰まっていて、強度も手触りもバツグンです。

しかも、ロウがシッカリ染み込んでいて、綺麗なブルーム(表面に浮き出たロウが縞模様になっている状態です)があり、革独特の香りがします。(この匂い、メッチャ好きです。)

ステッチがシッカリ見えてほしいとのとことで「0番」の糸を使うとこにしました。

わかりにくいですがいつも使っている5番の糸との比較です。
右側が0番です。(でかっ)

糸も太ければ巻きのサイズも大きいです。。。

これを縫うわけですが、ステッチの幅も変えます。

少しピンボケしていますが、後ろがいつものステッチです。

0番を使うと、狙い通りステッチがとてもしっかり主張します。
黒革に黒ステッチなのでそこまで目立ちませんが、それでもしっかりしたステッチは魅力的です。

こうしてできたのが。。。

内装もブライドルレザーです。

極厚の革も印象的です。

手縫いで作るラウンドファスナー長財布はいろいろなつくり方があります。

Doublemoonでは、外装と内装、それぞれ別々に穴をあけて縫い合わせています。

普通に張り合わせてから縫うと・・・。

表面はミの字に整いますが、

裏面は直線になります。

が、穴をあけてから貼り合わせて縫うと

表面も

裏面も

しっかりミの字のステッチになります。

あとはしっかり癖づけてから発送します。

次回の展示会も決まっています。

是非遊びに来てくださいね。

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イベント詳細情報)

■「アート&てづくりバザールvol.24」

ブース】 あー15
ブースへのアクセス】

http://double-moon.jp/news/2203.html

日時 】2017年3月18日(土)~20日(月) 10:00~17:00

会場 】大阪南港・ATCホール(大阪市住之江区南港北2-1-10)

http://www.tv-osaka.co.jp/event/makingbazaar/

交通アクセス】http://www.atc-co.com/guide/access.php

 


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