革職人の手記

鎧や兜に使われた伝統の革を財布にアレンジ

DOUBLEMOON星野です。
昨日紹介したガルーシャに引き続き、もう1種類の新しい財布の紹介です。

黒桟革(くろざんかく)。
メイドインジャパンにこだわりぬいた革です。
素材は黒毛和牛を使い、兵庫県姫路市でなめしを行い、シボをつけてシボの頂点にだけ漆を塗り、乾燥させる。これを何度も繰り返して、ようやく宝石のような革が完成します。
この革の歴史も古く、戦国時代の武将が鎧や兜の一部に使っていたといわれます。
漆を塗ることで強度を増した革は、刀を滑らせ、切りつけられにくくしていたといわれます。
現在では剣道の高級防具に使われています。
その革を財布にアレンジしました。
漆は固い素材です。硬い素材は欠点として割れる恐れがあります。
ところがこの革は、シボの頂点にだけ塗り込んでいるので、曲げても割れることもなく、しなやかに曲がります。
漆素材の良いところをとっており、傷を抑えつつ、使ううちに光沢がさらに増し独特の風合いに成長します。
写真には写りにくいですが、シボ一つ一つに何とも言えない光沢が輝いて見えます。
また、ボコボコしているけれどシボ一つ一つがつるりとしている独特の手触りは、ほかの革にはない、個人的にはとても好みの手触りです。

内装は、マチ付きコインケースに12か所のカードポケット、2か所の札入れと使いやすい仕様となっています。

こちらも三田阪急にて初出品です。在庫限りになりますので、ぜひお越しいただき、触っていただきたいです。
三田阪急イベントについて)
日程)3月18日(水)~24日(火)
時間)10:00~19:00
場所)三田阪急

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