革職人の手記

プックリ盛り上がりのある高級感たっぷりシステム手帳

オーダーをいただいておりますシステム手帳の紹介です。

15mmリングのシンプルな手帳をご依頼でしたので、以前から一度作ってみようと思っていた表面をプックリ盛り上げる工法を行うことにしました。

 

写真ではわかりにくいですが、真ん中付近がプックリ盛り上がっております。

これは、革の周りを薄く漉き(すき)、それだけでは盛り上がりが足りないので、

裏に革を貼っております。

この後、システム手帳の要となる金具を取り付けます。

この金具は、クラウゼバインダーというドイツ製の金具で、実は高級システム手帳によく使われており、精度、強度どれを取っても他社を超えております。

こうしてみると、金具の両隣にある、金具のあたり保護部分が、プックリ盛り上がっているのがわかります。

表革にもこのプックリを加え・・・。

表革と裏革を貼り付けます!

実はこの作品の一番難易度の高い部分は、この表革と裏側をいかにバランスよく、貼り付けるかということです。

というのも、表革と裏側実は長さが違います。システム手帳は2つに折れることが前提ですので、曲がったとき、伸ばしたとき、両方しわがでないように両方の革を曲げながら貼り付ける必要があります。

こうしてバランスよく貼り付けて・・・、後は縫いつけるだけ、ですが昨日はここまでで終了しました。

今日中には完成しそうです。もうしばらくお待ちください。

 


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