DOUBLEMOON星野です。
柿渋染のオーダーを2ついただいておりました。
まずは、通しマチの名刺入れです。
通しマチは、マチが本体の周りをくるりと1周回っている形状です。
容量が非常に多く、50枚は名刺が入ります。
マチが大きくなりすぎないように、角の部分を折り紙のように折りたたんでいます。
表面の柿渋染が映えるように内側は黒、ステッチは赤です。
こちらは風琴マチ名刺入れです。
風琴マチは、マチが外側に向く特殊な形状で、名刺が引っかかったり、曲がったりしないことが特徴です。
また、名刺が少ないと、薄いことも特徴です。
こちらも、内装が黒、赤ステッチで柿渋染が映えます。
また、コバもピカピカになるまで磨き上げています。
この柿渋染、何度か紹介していますが特殊な染です。
柿渋染は染料と顔料の間くらいの粒子で、革の内側まで染まるのではなく、表面にコーティングする顔料に近い染まり方をします。
また、染め方は、染色後、天日干しすることで初めて少し発色するというものです。
染色→天日干しを何度も繰り返し少しずつ発色します。
ただ、この時期日差しが強くないため非常に染まりにくいです。柿渋染は日差しの強さなどにより天日干しの時間を変えたり、染める回数を変えたりと非常に気を使う染色方法です。
顔料に近いため、何度も何度も染色→コーティングするとコーディングした柿渋が割れる場合もあります。
とはいえ、極力しっかり染を入れたいので、割れる直前まで繰り返し染色します。
こうしてできるのが柿渋染です。
しかも6月は梅雨時期、そもそも天日干しできる日数も少ないです。
たまの晴れ間にいそいそと革干しをしています。
ようやく染め上がったので今回作成できたわけです。
あとは、オイルを足して発送します。
到着までしばらくお待ちください。